東京都交響楽団 札幌特別公演

  • 2017.09.18 Monday
  • 23:59

あめ 22.0℃/10.3℃

 

 

日本で一番上手いオーケストラはどこだ?

 

そういう話題になった時、サイトウキネンのような非常設のオケは別として、

名前が挙がるのはN響か、読売日響か、あるいは東京都響といったところだろう。

 

その東京都交響楽団が、音楽監督の大野和士に率いられて札幌でコンサートを開いてくれる!

と聞けば、これは行かずばなるまい。

 

 

 

ところが、台風の日本上陸とドンピシャに重なり、しかも北海道直撃。

ちょうど演奏時間の札幌の予報は、降水量17mmに14mの暴風。

帰路の道央道も、雨こそ3m程度だが、風速は15mの予想。

 

どうする……

 

これが札響のコンサートなら、またの機会もあるさとあきらめただろうけど……

 

やっぱ、行くっきゃないよね。

 

 

予約していたJRは、止まる確立が高いのでキャンセル。

デリカを走らせて道央道を暴走。(ウソ。風も強いのでかなり安全運転)

 

 

 

で……

 

着きました、kitaraに。

 

着いた時には、意外と雨も風も穏やかでした。

念には念を入れて、長靴や着替えの服も持って来たけど、全部用ナシ。

 

でも、到着前まではけっこうな暴風雨だったようで、長靴にレインコートという方も多かったです。

 


 

コンサートは、ワーグナーの歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲でスタート。

 

初めて聴く都響の音は、

艶やかな弦、

きらびやかな管、

迫力のある打、

それらが見事に調和されて、素晴らしい音楽を奏でていました。

 

「地方のどさ回りの演奏会にそんな期待しても…」

という某サイトでの発言も散見されたけど、

これがそんな手抜きで旅行気分な演奏だとは思えない。

 

 

 

シベリウスの「ヴァイオリン協奏曲」のソリストは、韓国の若手、パク・ヘユン

 

今回座った席が1階8列目の23番。

1階中央通路のすぐ前で、ちょうどソリストが立つヴァイオリンと同じ高さの同じ位置。

ホントに特等席。

パクのヴァイオリンは、とても清らかな音色で、繊細な表情を見せてくれたけど、

イマイチ足りないと感じたのは熱っぽさ。

韓国人とは思えない淡白な演奏で、サラッとさりげない演奏に終始した感じがした。

第2楽章なんてもって切なく歌ってもいいだろうし、第3楽章ではもっと暴れてもいいだろうに……。

むしろ、第2楽章等での木管のソロの方が際立って印象に残ってしまった。

 

ソリストアンコールは、エルガーの「性格的練習曲集」op24よりNo5ホ長調だった。

 

 

後半は、サンサーンスの「交響曲第3番 オルガン付」

 

kitaraはとても良いオルガンを持っているのに、

なかなかちゃんと聴く機会がなくて残念に思っていたのだが、

これは絶好のチャンス。

オルガンソロは室住素子

 

前半の演奏とは違うオケなのかと思うほど出て来る音が違う。

ドイツ、フィンランド、フランスという異なった国の曲を、

それぞれの曲に合ったサウンドで聴かせる力を持っているということなのだろう。

指揮者の大野和士は、つい先頃までフランスのリヨン歌劇場にいたということもあるのかどうか、

フランス色の濃いエレガントなサウンドで、

ただでさえ色彩感豊かなこの曲が、いっそう華やかな衣装をまとって見えた。

 

第1楽章の後半(第2部)での切ない歌にも引き込まれたが、

終楽章(第2楽章 第4部)の盛り上がりには何度も鳥肌が立ち、

夏以降たまった身体の疲れがすぅ〜ってと抜けて行くような感じさえした。

オルガンの演奏も素晴らしく、オーケストラに寄り添い、また時にはオケを圧倒する迫力で力強く響かせていた。

こんな名演、そう何度も触れることが出来るものではないと思う。

 

 

 

 

アンコールはドボルザークの「スラブ舞曲第1番」。

うるさくなりがちなこの曲が、土臭さをほどよく抜いた楽しげな村の若者たちの踊りといった、さわやかな風景に感じられる好演だった。

 

 

荒天を侵して札幌までの強行ドライブ。

かなり迷ったけど、行って良かった。

 

ただ……

「オルガン付」で抜けた身体の疲れは、帰りの運転で元に戻ってしまったが……

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