「おくる」ということ

  • 2010.04.06 Tuesday
  • 20:43

あめ 8.2℃/-3.9℃


昨日まで、愛知に帰っていました。
祖母が92歳で他界し、その葬儀に出て来たのです。
ま、大往生ですし、以前から覚悟していたことですから……。

生前、「派手な葬儀はいらない。自宅で家族だけでおくってほしい。」と言っていたのですが、
フタを開ければ、大きなセレモニーホールでの通夜・告別式になってしまいました。
それでも、友人のほとんどは先に亡くなっていますし、子供も4人中3人までがすでに他界していて、
葬儀に集ったのは、東京方面から駆けつけてくれた甥と姪たち。それにボクら数人の親族。
結局、会場ばかりが大きく派手で、式そのものはこじんまりとした者になってしまうという、何ともアンバランスな形になってしまいました。

残念だったのは……
セレモニーホール主導で取り仕切られたため、慣れない式になってしまったこと。
もちろん、ホールの方達は誠心誠意やってくれたのですが、
合掌の姿勢や、焼香の仕方まで「曹洞宗ではこのように」などと言われてしまったり……。
地域や、家々によって冠婚葬祭のやり方はまちまちなのだから、もう少しやりやすいようにさせて欲しかったかも……。
司会の方のアナウンスが、とても空虚に響いて感じられたんです。

「ばあちゃん、怒ってないかな……」なんて思ってたら、
初七日の繰り上げ法要の読経が終わったとたん、叔父の持っていた数珠がプチンと切れて、玉がころころと転がって行ってしまいました。
ボクは隣に座っていたので、慌てて拾ったんだけど……
叔父は、祖母にとっては唯一生存している息子です。
本来なら喪主を務めるところなのですが、ちょっと病気を患っているので同居している弟が喪主をしたのですが、
そんな形で、存在を示したのかもしれず……
あるいは、祖母の「念」が叔父に届いたのかもしれず……
なんとも、不思議な感じがしたんです。


個人的には……
ボクは祖母にとっては初孫ですし、すごく可愛がってもらった覚えが今でもたくさんあります。
どこに行くにも一緒に連れて行ってもらったりして……。
毎週のように日曜日には名古屋に連れて行ってもらって、デパートに行ったり、親戚の家に行ったり……。
上野動物園にパンダ(カンカンとランラン)が初めて来た時も、新幹線に乗って東京まで行ったり、
その時、銀座の純喫茶で飲んだ1,000円以上するコーヒーの味が忘れられません。
コーヒーと言えば、週末に祖母の家に泊まりに行くと、必ず寝る前にコーヒーを飲みました。
モカが好きで、豆を買ってミルで挽くんです。当時流行ってたバレーボールの中継とかを見ながら、よくミルを回させてもらいました。
美味しかったのは麻婆豆腐。市販の素なんて使わずに、赤味噌ベースで作るんですよ。

……思い出せばキリがありませんが、
そんないろいろなコトを思い出しながら、2泊3日の慌ただしい旅をしてきたんです。
明日はトマトの定植。
こういう日にぶつからなかったのも、あるいは祖母の思いやりだったのかも……。

思ったのは、
告別式とかお通夜とか……
セレモニーなんてどうというものではなく、
個々に、それぞれの想いで故人を偲び、おくってあげられればそれが一番なのかもしれないなということ。
一生懸命やってくれたセレモニーホールの方々には申し訳ないけれど……
コメント
やっぱり、そうでしたか。
セレモニーホールの近くで見覚えのある苗字が掲示してあったので。

実は、私の父も先日亡くなりました。
葬儀の最中に思ったのは、あなたと同じで、
形ではなく、思いが大事なんだと。

我が家の葬儀は、こちらのやりたい事をやらせてもらいました。
出棺の際は、お神楽奉納までしました。
本来は、おめでたい時のお神楽なのに。
でも、一番喜んでくれたと思ってます。
亡き父は、村の中でも有名人で、
この春の祭りを楽しみにしていたと思いますから。

あの大きな声が聞けないのは、寂しいですが、
それも時代なんだと。
  • コーラマン
  • 2010/04/07 6:31 PM
コーラマンさん、御愁傷様です。
出棺にお神楽……
傍目には奇妙かもしれませんが、故人が祭り好きだったのなら、最高のおくり方だったのだろうと思います。
いいお葬式だったようで、何よりに思います。

遺言はいろいろあっても、結局喪主のやりやすいようにしかならないのかもしれませんが、
ボクは、お経なんていらないから、大好きだった「サルタン皇帝」や「美中の美」とかを演奏してほしい……。
  • ちいさま
  • 2010/04/07 11:17 PM
おばあさまのこと、お悔やみ申し上げます
ハイカラな方だったんですね〜
そんな方ならご親族の思いはきっとご本人に届いてるはず。
天国から笑顔で見ていることでしょう

私の父の告別式の時はキリスト教式でしたが始まる直前まで父の好きだったモーツァルトを流してました
病院にいる時も大好きなヴァイオリンの曲等々・・・ずっと流れていたっけ。ふと思い出しましたよ

私の祖母は息子に先立たれてしまいましたが今年99歳になりました。まだまだ大丈夫・・・かなって思っていてもやはり歳のことを考えるといつどうなってもおかしくはないですね。覚悟はしてますが・・・今はちょっと・・・っていう時期です、と思うのは我儘かしら?
  • sugar-island
  • 2010/04/10 7:19 AM
sugar-islandさん……
温かいメッセージ、ありがとうございます。
キリスト教の告別式、何度か出たことがありますが、とても清らかな感じがしました。
変な言い方ですが、モーツァルトも似合うだろうなぁ〜、って……。
コーラマンさんの父君の時のお神楽もそうですが、やり故人の思いとか、生前親しんでいたことでおくるというのは、とても温かい感じがします。

おばあさま、もう99歳なんですね。
遠く離れているとご心配ですよね。
ボクもそうでしたが、時々電話をするくらいしか出来ないし……。
2年前だったか、電話の向こうで「ちいくんに会いたいがね。」と言われた言葉が今でも耳に残っています。
でも、半年ほど前にあった時にはもうよく分からない状態で……
心残りです。
sugar-islandさんのおばあさまは、どうかいつまでもお元気でいられますように。お祈りしています。
  • ちいさま
  • 2010/04/10 7:57 PM
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