ロシア国立交響楽団 シンフォニック・カペレ

  • 2017.11.10 Friday
  • 23:59

くもり 7.7℃/-0.5℃

 

 

チャイコフスキーの後期3交響曲を一度に演奏するコンサートと聞けば、そりゃ誰でもイロモノたど思うよね。

 

しかも、ウワサでは瀑演系のオーケストラだという。

 

もうぼちぼち仕事も終わっているだろう。

ネタがてらオモシロ半分に買ったチケットは、意外に掘り出し物だった。

 

 

ロシア国立交響楽団と紹介された今回のオーケストラは、

モスクワを拠点とするオーケストラで、

State Symphony Capella of Russia、つまりロシア国立シンフォニー・カペラと訳した方が正しいらしい。

 

指揮はヴァレリー・ポリャンスキー

 

ステージはひな壇を全く使わず、木管・金管・打楽器も全て同じ高さのステージにセッティングしていた。

 

こんなオーケストラは初めてで、どんな音が出て来るのか、開演前から興味津々。

 

 

第1部は、交響曲第4番 ヘ短調 作品36

 

いきなりホルンのファンファーレで始まったことに、分かってはいてもものすごい違和感。

この曲を、何の前触れもなしにコンサートで聴くことなんてまずありはしない。

何か、見てはいけないものを見てしまったような衝撃から抜け出すのに少々時間がかかったが、

いざ落ち着いて聴いてみれば、なんと繊細な演奏をするオケなんだろう!

「誰だ? 瀑演だとか言ったのは!」

むしろ人数の多い室内管弦楽団のような演奏。

 

比較的ゆっくりとしたテンポで、フレーズを長くとって、たっぷりと歌い込んでいる。

2楽章は見事にカンツォーナ。テンポを揺らして叙情的な歌を聴かせてくれた。

3楽章のピツィカートの響きの艶やかなこと!

ロシア的な素朴な響きが、チャイコフスキーの音楽と見事にマッチしている。

終楽章はやや盛り上がりに欠け、こんなに興奮しないチャイ4も珍しいけど、

それはコンサートの始まりだからなのかもしれない。

 

この4番は、いわば序曲のようなものなのだ。

 

 

 

第2部は、交響曲第5番 ホ短調 作品64

 

いきなり音が変わった。

堂々として豪快な演奏。

それにしてもアゴーギグが実に自由すぎる。

テンポを揺らしまくってロシア節炸裂!

しかしそれがけして押し付けがましくなく、むしろ引き込まれていく。

 

ここまで聴いて少し疲れた。

この曲のラストは、作曲者自身が「嫌い」と明言するほど作られた終わり方。

これほど堂々とした演奏をされれば、もうコンサートは終わったようなものなのだが……

 

 

 

第3部は、交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」

 

テンポをかなり遅めにとって、じっくりと聴かせてくれた。

冒頭のバスーンのソロが鳥肌ものの素晴らしさ。一気にこの曲の中へ誘ってくれる。

1楽章は劇的なまでの激しさ、もの憂さ、そして安らぎ。

2楽章のワルツは、ゆっくりとしたテンポで憂鬱さを前面に出していた。

3楽章の行進曲もテンポは遅くとり、ドッシリ堂々とした構成。

そして4楽章。

こんなにもネットリとした演奏は、話には聞いていても実演に接することはまずないんじゃないだろうか。

 

 

全体を通して……

ファゴット、ピッコロ、フルート、クラリネット、オーボエ、ホルン……、特に木管のソロが秀逸。

あまりいい楽器を使っているという感じはしなかったが、

それを一生懸命鳴らしているという雰囲気が微笑ましく、

オーケストラの奏者も、手を抜くことなく必死で演奏している姿が好印象。

 

良い意味で、期待を裏切られたコンサートだった。

 

 

 

 

 

さて、

これで秋のコンサート鑑賞ラッシュも一段落。

あとは、JAFやあいぷらんの企画コンサートが2つ。

どちらも札幌交響楽団で、

どちらもチャイコフスキー(悲愴と1812年,ピアノ協奏曲,4番)。

今年はチャイコとともに暮れを迎えることになるわけで……

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

  • 2017.11.07 Tuesday
  • 23:59

おてんき 15.5℃/1.1℃

 

 

 

ブルックナーはニガテだ。

いや、ニガテと言うよりキライかも。

ハッキリ言ってよく分からない。

内容も、良さも……

 

だから、ずっと敬遠して来た。

 

でも、今回ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が来道すると聞き、

しかも指揮者がヘルベルト・ブロムシュテットと聞けば、

たとえアンチ・ブルックナーといえども、聴きに行かなきゃ後悔するだろうと思い、

49歳にしてブルックナー・デビューとなってしまいました。

 

 

第1部は、ギリシャ出身のレオニダス・カヴァコスをソリストに迎えて、

メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」

 

カヴァコスのヴァイオリンは、

冒頭こそ、ちょっと変わった節回しで、ネチッこく歌っていたのだが、

2楽章、3楽章と進むにつれ、その服装と同じようなカジュアルな演奏になっていった。

総じて、ソロよりも伴奏のオーケストラの方が熱く歌い回していたのはどういうことだろう。

まだ来日して最初のコンサートだけに探り合ってるのか?

 

一方、12型の小編成のオケは、ビックリするくらいピュアな美しいサウンド。

特に木管、それもフルートとオーボエの首席の素晴らしいこと!

 

ドイツのオーケストラというと、

スドーーン、ドデーーン、といった重い響きをイメージしていたのだが、

むしろ軽い、きらびやかな、澄んだ響きで、軽やかに演奏していたのが意外だった。

 

 

さて、メインのブルックナー、「交響曲第7番」

オーケストラは16型の大編成。

木管は二管編成だが、ホルン4本にワグナー・チューバも4本。

この中音域のホルン群の響きが、ブルックナーのサウンドを作っているんだな……

なんとなく、モコッとした田舎臭い(失礼!)、洗練されていない(またまた失礼!)音になるのは、この編成のせいなんだ……。

 

ブロムシュテットは、あるインタビューで、

「ボクはマーラーを振りたいのに、なぜか日本人はブルックナーを振らせたがる」

と言っていたのを思い出した。

それでも、スコアこそ譜面台に置いていたが、結局開くことはなく、暗譜で手振りをしていた。

とても90歳とは思えない!

 

協奏曲の時の、ピュアで軽やかなサウンドは、なぜかここでは一変し、

湿り気のある、艶やかなサウンドに変わっていた。

曲のせいなのか、あるいは会場のせいなのか……。

そういえば、ティンパニも何か叩きにくそうにしていたし、

チューバなんて何度もツバ抜きをしていたので、

ひょっとしたら、湿度が高くて音に影響を与えたのかもしれない。

 

演奏は……

もう、「素晴らしい」の一言に尽きる。

ブルックナーが苦手なボクでも、最後まで集中して聴き入り、その世界観にどっぷりと浸かってしまった。

 

オーケストラの姿勢も素晴らしい。

ステージに上がる時も、全員が席に着くまで客席を向いて起立していたりする姿勢は、日本のオケも見習うべきだろう。

 

 

一方、観客の態度は相変わらずイマイチ。

ブルックナーの曲は、ラスト、曲が終わっても、会場の残響が消えるまで拍手はしないというのが暗黙のルールだと聞いたが、

まだ指揮者が手を挙げているにもかかわらずパチパチ・ブラボー!

札幌は、やはり音楽的にはまだまだ二流か?

その上、係員が制止するのも振り切って座席からステージ前まで歩いていって拍手をする男性もいたのには、本当に呆れた。

こういうマナー違反、日本人として恥ずかしいよ……

 

 

つい先日に来た時には紅葉していたkitara周辺も、

イルミネーションが点灯して、すっかりクリスマス・モード。

 

帰路、頭の中にはブル7が何度もリフレインしていた。

 

でも、

やっぱり、

ブルックナーはニガテかも。

札幌交響楽団 第604回定期演奏会 〜エリシュカ最終公演〜

  • 2017.10.28 Saturday
  • 23:59

おてんき 16.2℃/-4.4℃

 

 

当初、このプログラムはベートーヴェンの3番「英雄」がメインだった。

だから、行くつもりもなかったのだが……

 

ラドミル・エリシュカが、高齢と健康上の理由から日本へのフライトにドクターストップを受けてしまい、

このコンサートが日本での最終公演ということになってしまった。

プログラムも、エリシュカのたっての希望で、

札響に初めて客演した時の「シェエラザード」に変更されたわけだ。

 

大好きな「シェエラザード」。

そしてエリシュカの日本最終公演。

これは聴き逃したら一生後悔するだろうと思って慌ててチケットを購入。

席は、1階の6列目の5,6番。

ちょっと前過ぎるし隅っこ過ぎるけど、むしろ指揮台のエリシュカを間近に見ることが出来た。

むしろラッキー☆彡

 

 

これまで、エリシュカの指揮したコンサートは2度聴いている

「スペイン奇想曲」や「ダッタン人の踊り」、チャイコの「悲愴」……

どの曲も、落ち着いたテンポで、しかもスラヴォニックなサウンドを聴かせる演奏だった。

 

今回も、基本的にはそうなのだけれど、やはり何かが違った!

 

1曲目の歌劇「売られた花嫁」序曲(スメタナ作曲)

冒頭の弦の細かい音符の1つ1つから今まで聴いたことのないような緊張感が漂う。

リズム感も生き生きとして躍動感に満ちている。

今までのエリシュカとは、やはり何かが違う。

 

続くドボルザークの「チェコ組曲」では弦の艶やかな音色が印象的。

ゆったりとしたテンポでたっぷりと歌い、東欧の田舎の田園風景の中に誘われた。

「のだめカンタービレ」で一般に知られるようになったこの曲。

それでも、実演に接する機会は稀で、ボクも今回が初めての体験。

こんなにも鄙びた美しい曲だったのかと、改めて気付かされた。

 

 

休憩をはさんで、メインの交響組曲「シェエラザード」(リムスキー=コルサコフ作曲)

ゆったりとしたテンポでたっぷりと歌い込んでいるのはエリシュカさんの持ち味そのまま。

そして、細部までとても密度の濃い表情豊かな演奏。

管がメロディを歌っている裏で弦が波や風を表現するというコルサコフ特有のオーケストレーション。

バイオリンはもちろん、ビオラもグイグイと波を表現して、嵐の大きさは想像以上。

 

そして、秀逸だったのは3楽章でのピツィカート!

クラリネットやファゴットがソロを吹く裏で、弦がピツィカートを打つ場面、

こんなにも熱く豊かなピツィカートを札響が出せるなんて!

 

コンサートマスター田島高宏のバイオリンのソロも素晴らしかった。

うら若き乙女シェラザードの語りを、時に可憐に、時に妖しく、実に表情豊かに歌っていた。

そして、それを飾るハープのアルペジオも良かった。

このソロが今回の演奏に果たした意味はとても大きかっただろう。

 

もちろん、フルートやオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンなどのソロも素晴らしかった。

何をどう取り出しても、今回の演奏はケチを付ける所がないと言って良いという、極めて稀な演奏だったと言える。

それは、エリシュカとの最後の共演という、緊張感やそれ以上の「想い」が詰まっていたからだろうし、

聴いている我々も、同じような「想い」をもって客席に座っていたからだろう。

 

 

終演とともに、拍手は鳴り止まず、多くの人がスタンディングオベーション。

数えきれないほど、何度も何度もカーテンコールを繰り返し、

その度に「ブラボー!」「ありがとう」という声が飛ぶ。

オケのメンバーがステージをはけてからも、札幌では珍しい一般参賀に出て来てくれたマエストロ。

目に涙を溜め、笑顔で両手を大きく振る姿は、きっとずっと忘れられないと思う。

 

 

 

演奏ももちろん素晴らしかったが、

こうした場にいられたことが、とても幸せだったと感じる。

 

紅葉に彩られた中島公園を地下鉄の駅に向かいながら、

いつまでも、何度も何度も「シェエラザード」のメロディが頭の中で奏でられていた。

 


東京都交響楽団 札幌特別公演

  • 2017.09.18 Monday
  • 23:59

あめ 22.0℃/10.3℃

 

 

日本で一番上手いオーケストラはどこだ?

 

そういう話題になった時、サイトウキネンのような非常設のオケは別として、

名前が挙がるのはN響か、読売日響か、あるいは東京都響といったところだろう。

 

その東京都交響楽団が、音楽監督の大野和士に率いられて札幌でコンサートを開いてくれる!

と聞けば、これは行かずばなるまい。

 

 

 

ところが、台風の日本上陸とドンピシャに重なり、しかも北海道直撃。

ちょうど演奏時間の札幌の予報は、降水量17mmに14mの暴風。

帰路の道央道も、雨こそ3m程度だが、風速は15mの予想。

 

どうする……

 

これが札響のコンサートなら、またの機会もあるさとあきらめただろうけど……

 

やっぱ、行くっきゃないよね。

 

 

予約していたJRは、止まる確立が高いのでキャンセル。

デリカを走らせて道央道を暴走。(ウソ。風も強いのでかなり安全運転)

 

 

 

で……

 

着きました、kitaraに。

 

着いた時には、意外と雨も風も穏やかでした。

念には念を入れて、長靴や着替えの服も持って来たけど、全部用ナシ。

 

でも、到着前まではけっこうな暴風雨だったようで、長靴にレインコートという方も多かったです。

 


 

コンサートは、ワーグナーの歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲でスタート。

 

初めて聴く都響の音は、

艶やかな弦、

きらびやかな管、

迫力のある打、

それらが見事に調和されて、素晴らしい音楽を奏でていました。

 

「地方のどさ回りの演奏会にそんな期待しても…」

という某サイトでの発言も散見されたけど、

これがそんな手抜きで旅行気分な演奏だとは思えない。

 

 

 

シベリウスの「ヴァイオリン協奏曲」のソリストは、韓国の若手、パク・ヘユン

 

今回座った席が1階8列目の23番。

1階中央通路のすぐ前で、ちょうどソリストが立つヴァイオリンと同じ高さの同じ位置。

ホントに特等席。

パクのヴァイオリンは、とても清らかな音色で、繊細な表情を見せてくれたけど、

イマイチ足りないと感じたのは熱っぽさ。

韓国人とは思えない淡白な演奏で、サラッとさりげない演奏に終始した感じがした。

第2楽章なんてもって切なく歌ってもいいだろうし、第3楽章ではもっと暴れてもいいだろうに……。

むしろ、第2楽章等での木管のソロの方が際立って印象に残ってしまった。

 

ソリストアンコールは、エルガーの「性格的練習曲集」op24よりNo5ホ長調だった。

 

 

後半は、サンサーンスの「交響曲第3番 オルガン付」

 

kitaraはとても良いオルガンを持っているのに、

なかなかちゃんと聴く機会がなくて残念に思っていたのだが、

これは絶好のチャンス。

オルガンソロは室住素子

 

前半の演奏とは違うオケなのかと思うほど出て来る音が違う。

ドイツ、フィンランド、フランスという異なった国の曲を、

それぞれの曲に合ったサウンドで聴かせる力を持っているということなのだろう。

指揮者の大野和士は、つい先頃までフランスのリヨン歌劇場にいたということもあるのかどうか、

フランス色の濃いエレガントなサウンドで、

ただでさえ色彩感豊かなこの曲が、いっそう華やかな衣装をまとって見えた。

 

第1楽章の後半(第2部)での切ない歌にも引き込まれたが、

終楽章(第2楽章 第4部)の盛り上がりには何度も鳥肌が立ち、

夏以降たまった身体の疲れがすぅ〜ってと抜けて行くような感じさえした。

オルガンの演奏も素晴らしく、オーケストラに寄り添い、また時にはオケを圧倒する迫力で力強く響かせていた。

こんな名演、そう何度も触れることが出来るものではないと思う。

 

 

 

 

アンコールはドボルザークの「スラブ舞曲第1番」。

うるさくなりがちなこの曲が、土臭さをほどよく抜いた楽しげな村の若者たちの踊りといった、さわやかな風景に感じられる好演だった。

 

 

荒天を侵して札幌までの強行ドライブ。

かなり迷ったけど、行って良かった。

 

ただ……

「オルガン付」で抜けた身体の疲れは、帰りの運転で元に戻ってしまったが……

バッティストーニ&札幌交響楽団

  • 2017.09.15 Friday
  • 23:59

くもり 19.1℃/11.8℃

 

 

今、ノリに乗っているバッティストーニが初めて北海道に上陸!

 

来年の、札幌文化芸術劇場のこけら落とし公演で、歌劇「アイーダ」を振ることが決まって、今回はそのプレ公演。

 

札幌交響楽団とオール・イタリア・プログラム♪

 

 

 

第1部はイタリアオペラの序曲と歌曲を中心としたプログラム。

 

ヴェルディ作曲、歌劇「ナブッコ」序曲

 

プッチーニ作曲

歌劇「ジャンニ・スキッキ」より わたしのお父さん

歌劇「修道女アンジェリカ」より 母もなしに

「交響的前奏曲」

歌劇「トスカ」より 歌に生き、恋に生き

歌劇「蝶々夫人」より ある晴れた日に

 

ヴェルディ作曲、歌劇「運命の力」序曲

 

ソプラノは、「アイーダ」でタイトルロールを歌うことが決まっている木下美穂子

感情豊か、かつ実に伸びやかな歌声で、来秋の「アイーダ」が楽しみになって来た。

また、序曲もイタリア人らしい歌心と、若々しいラテンのノリで活気あふれる演奏。

 

札響は、これまでも若い指揮者の時に、手を抜いた演奏がしばしば見られたが、今回はそんなこともなく、

またソロ陣も個々の見せ場で美しく歌っていた。

気になったのは「ナブッコ」のトランペット・ソロを吹いた若い女の子。

新しい副首席さんだそうだが、音色はキレイなのだか、

なんとなく上手い高校の吹奏楽部のようなソロで、プロらしい堂々とした感じはまだまだ?

期待を込めて(!)もっと自分を前に出した演奏が聴きたいです。

 

 

 

第2部はレスピーギの交響詩「ローマの松」

札響のサウンドは、北欧風な澄んだ音色が特徴だと思うのだが、

そこへイタリアのラテン風な指揮者と曲。

なんかミスマッチな、微妙な温度差を感じつつ、ちょっと遠い所からながめた松の風景。

これはこれで、なかなか新しい雰囲気。

ボルゲーゼ荘、カタコンベ、ジャニコロ……、といい感じで浸っていたのだが、

アッピア街道で吹っ飛んだ!

 

バンダのブッキーナ(今回はトランペットとトロンボーンを使用)が席の真後ろにいる!!

 

この曲でバンダを客席に持ってくる演出はちょくちょく見られるようだが、

これは座った席(今回は2階最前列)によってはかなりヤバイ。

今回はその最悪なケースで、すぐ後ろにトロンボーンがいて、

これがフォルテシモで吹いた暁には、ステージ上の音なんてまったく聞こえない。

もう台無し……

 

この演出、某評論家も言っていたけど、満足しているのは指揮者だけじゃないだろうか。

1階席に座っていればともかく、他の席は客席のことももう少し考えて欲しい。

 

 

 

アンコールは「カバレリア・ルスティカーナ」かな、と勝手に予想していたのだが、

大ハズレの「ウィリアム・テル」序曲からスイス軍の行進。

最後まで派手派手な演奏会でした。

 

 

 

 

さて、3日後にはまたkitaraで東京都交響楽団のコンサートがあるのだが……

台風ヤバイ。

行けるんだろうか……

札幌交響楽団 深川公演

  • 2017.07.18 Tuesday
  • 23:59

あめ 28.8℃/14.0℃

 

 

吹奏楽どっぷりだった中学生の頃……

一番初めに好きになったオーケストラの曲が、ドボルザーク交響曲第8番でした。

 

恥ずかしながら、きっかけは吹奏楽コンクールでの石田中学校の演奏だったんだけど、

ちょうど同じ頃、東京フィル(指揮は尾高忠明)の演奏をFMで聴いて、

すぐにオーケストラのLP(ノイマン指揮・チェコフィル)を買ったりして……

 

その後、いろんな曲を聴くようになったので、

必ずしも一番好きな曲とまでは言わないけれど、

とても思い入れのある曲の一つであることには変わりないのです。

 

 

 

さて、

今回は札幌交響楽団の演奏でそのドボ8を聴く機会を得たわけですが……

 

指揮は、今ノリに乗っての田中裕子さん。

今年2度目の札響への登場です。

 

会場の「深川市文化交流ホール み・らい」はキャパ700名弱の小さなホール。

オケも12型の小さめの編成だったけど、会場は満員だし、かなりドライなホールのようで、残響が短い短い。

各音がハッキリと聴き取れて、聴きやすかったです。

 

 

プログラムは、

ドボルザークの「スラブ舞曲第1番」

ビゼーの組曲「カルメン」(抜粋)

そしてドボルザークの「交響曲第8番」

 

 

 

「カルメン」では、フルートやオーボエ、クラリネット、トランペット等のソロ陣がいい演奏を聴かせてくれました。

演奏は、それらのソロを前面に出していたような、控えめな印象でしたが、

「闘牛士の歌」や「ジプシーの踊り」になると、それまで抑えていた(?)指揮者の主張が爆発して、

揺らす・ためる・飛ぶ・跳ねる!

 

あるいは、

前日と当日の2日間しかリハーサルの時間がなかったので、ポイントを絞ったのかもしれないなねと妙に勘ぐったり……

 

でも、短いリハの時間の中で、あれだけアゴーギグやイントネーションに変化を付けてまとめられるというのはすごいことだなと思ったり……

 

 

 

そしてドボ8。

あんなにエルギッシュな演奏は初めて聴いた。

熱い!

いや、会場もちょっと暑かったけど、演奏も熱い。

 

 

特に終楽章。ファンファーレの後のテーマ、ここまでテンポを落として演奏するのは珍しいかもしれない。

いや、自分が演奏するのならこのくらい落としたいけれど、

終楽章の頭だし、やりすぎると冗長な感じになってしまいはしないかと、やはりちょっと躊躇しそう。

でも、今回の演奏ではその後のアレグロとの対比が良いコントラストを描いていた。

ただゆっくりなだけではなく、弓をいっぱいに使ってたっぷりと歌っていたせいか、ちょっとブラームスの1番を連想してしまったり……

 

その後のアレグロが熱い。

まるで嵐のような!

とにかく良く鳴らしてガンガン攻めてくる。

 

ぼくのこの曲のイメージは、東欧ののどかな田園風景、村人たちの祭り……

でも、今回の演奏は、むしろロック!

 

いやぁ〜〜、ライブだからこそのノリ。

いやぁ〜、楽しかった、

ちょっと疲れた……

オモシロカッタ♪

 

 

 

おもしろかったといえば……

 

会場近くにこんな立て看板が……

 

 

町を上げてオーケストラを歓迎している雰囲気が伝わって来ました。

 

PMFコンサート

  • 2017.07.15 Saturday
  • 23:59

おてんき 34.1℃/18.3℃

 

 

若い人たちの奏でる音楽は……

たとえ技術が未熟であっても、それ自体が生き生きとしていて聞いているのが楽しくなる。

 

まして、PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)の参加者は、世界中から選りすぐった奏者の集まりなのだから!

 

PMFのコンサートを聴くのは2年ぶり3度目になる。

 

今回は、準メルクルの指揮で、フランスものを中心としたプログラム。

 

 

 

まずは、ベルリオーズの序曲「海賊」

冒頭、いきなり超快速で始まることもあってか、弦と管がバラバラ。

おいおいおいおい……

でも、活気は満点。

だんだんアンサンブルも合って来て、爽やかな演奏を聴かせてくれた。

 

この曲、大好きなんだけど、なかなか生で聴く機会がなかったので、もうこれだけでも大満足。

 

 

そして、細川俊夫の「夢を織る」

せっかく日本でやる音楽祭なんだから、邦人作品を取り上げるのは素晴らしいことだよね。

しかも現代音楽!

こういう作品は、やはり生で聴かないと♪

そして、生で見ないと♪♪

日本よりもヨーロッパでの評価が高い細川さん。

もっと日本での演奏機会が増えるといいのに……

 

 

休憩をはさんで、ラヴェルのバレエ音楽「ダフニスとクロエ」

この曲を全曲演奏するのはけっこう珍しいんじゃないだろうか。

しかも合唱はなし。

どんな感じになるんだろうと期待半分不安半分。

ん〜〜〜、やはり合唱は必要ですよ、ディアギレフさん。

悪くはないんだけど、ふだん合唱付きで聴き慣れているので、何か物足りない……

 

演奏は、なかなか健闘していました。

教授陣も加わっているせいで、音が厚いし、ソロも安心して聴ける。

ただ、ホルンは学生さんが吹いてました。これが秀逸!

ちょっと速めのテンポでグイグイ押して、迫力満点の元気なダフクロ♪

お腹いっぱいです。

 

 

写真は札幌大通公園噴水とテレビ塔。

まだ薄明るい都会のサタデイナイトを満喫しながら、札幌駅まで歩いてしまいました。

♪ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団♪

  • 2017.06.12 Monday
  • 23:59

おてんき 18.7℃/4.2℃

 

 

ベルギーのオーケストラの来日は珍しい。

 

しかも、

指揮者のステファヌ・ドネーヴは、

来日中にセントルイス交響楽団の時期音楽監督就任が発表された。

 

なんか嬉しい……

 

 

ステージの上はベルギーらしい多民族な雰囲気満載。

なるほどテロの温床になってしまいそうなお国柄(?)。

でも、そこから出て来るのはフランスらしい明るいサウンド。

これでS席8,000円はチョー・リーズナブル。

なのに会場の入りは8割弱か?

 

もったいない……

 

ブリュッセル・フィルハーモニックは、けして一流のオケでもないしネームバリューも低いかもしれないけれど、

せっかく北海道まで来てくれているんだし、もっと多くの人に聴いてもらいたかった。

 

 

 

さて……

 

開演前に、ドネーヴがプレトーク。

第二ヴァイオリン首席のハギワラさんを通訳に、ジョークを交えた楽しいおしゃべり。

これで会場の雰囲気が一気に和んだ。

 

 

冒頭は、フランスの若手作曲家コネソン「フラメンシュリフト(炎の言葉)」

現代作品だがベートーヴェンの旋律等を引用した親しみやすいメロディ。

そしてエキセントリックな響き。

こういう作品、大好き!

 

 

2曲目はモナ=飛鳥・オットをソリストに迎えて、ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番「皇帝」

モナのピアノは粒のハッキリした明るい音色。

女性らしい力強さも感じる。

一方、音量の幅が狭いせいか、盛り上がって欲しいところで……、来ない。

だから全体的にサラッとした印象になってしまい、ちょっと残念。

むしろオーケストラの方が頑張っている感じがする。

しかし第2楽章はリリカルで良かった。

 

ソリストアンコールはリスト「巡礼の年」より「ヴェネチアとナポリ」カンツォーネ

いきなり激しい曲!

皇帝でも3楽章なんてこんな表現したら面白かったのに……

 

 

後半のプログラムは得意のフランスもの。

 

ドビュッシー交響詩「海」は、この日の白眉。

フランス的な明るいサウンドにアンニュイな雰囲気。

アゴーギグやソロ、表現のひとつひとつが、日本のオケとはやはり違う。

フランス語的な雰囲気?

フランス人から見た異国情緒?

しばし札幌を離れ、フランスの海上に漂ってしまいました。

 

 

そして最後はラヴェル「ボレロ」

なんとも自由なソロ。

統一感はないものの、個々の奏者が自分の表現で同じメロディを演奏してる。

一番自由だったのはソプラノ・サックス。

オーボエ・ダモーレも美しい響きを聴かせてくれました。

トロンボーンの高音も柔らかくて素晴らしい。

エキストラのテナーサックスの日本人女性も、いい演奏していました。

 

 

アンコールは定番の「ファランドール」

これも、フレーズの付け方がちょっと個性的でおもしろかった。

 

 

いいオケが聴けた♪

 

 

 

終演したらなんと9時15分。

プログラムの時間は短いと思っていたのに……

大慌てで札幌駅に走り、10時の特急に飛び乗りました。

 

家に着いたら、気温は6℃。

出掛ける時は18℃だったので、ハウスは開けっ放し。

これまた大急ぎで締めて回りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて……

この後夏から秋にかけてコンサートラッシュ。

来月は札幌交響楽団(指揮:田中裕子)の深川公演。

9月には札幌交響楽団(指揮:バッディストーニ)と、

東京都交響楽団(指揮:大野和士)の札幌公演。

11月にはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(指揮:ブロムシュテット)と、ロシア国立交響楽団。

 

昨年、不作でボンビーだったのでガマンした分、爆買いしています。

札幌交響楽団 ほくでんファミリーコンサート

  • 2017.05.30 Tuesday
  • 23:59

おてんき 26.8℃/10.8℃

 

 

この時期に良いコンサートがあっても、

昼夜の気温差が大きくて、ハウスの温度管理がままならないので、

なかなか行くことが出来ないというのが現実なのですが……

 

最近は、夜遅くまで15℃程度をキープしているし、

「なんとかなるだろう」と思い切って札幌まで行って来ました。

 

 

今回のコンサート、指揮をするのは田中裕子さん。

 

ボクと同じ愛知県の出身で、

しかもびんちゃんの大学時代の先輩なのです。

 

その田中さんと、SNSでのやりとりをきっかけに、

今回のコンサートにご招待をいただきました。

 

 

プログラムは、

 

ストラヴィンスキーのバレエ組曲「火の鳥」(1919年版)

ベトーヴェンの交響曲第3番「英雄」

 

 

「火の鳥」冒頭の響きからして、いつもの札響と違う!

 

木管のソロも、よく歌っていて、美しい響き。

「王女のロンド」のテンポが今まで聴いた中ではダントツに速かったのが面白かった。

子守唄のバスーンは歌い過ぎじゃね?

なんとなく、チャキチャキした豪快な「火の鳥」。

 

管が頑張っちゃうと、12型の弦が埋もれちゃったり……

ところどころ、もっとためてくれても良かったかな、とも思ったけど……

それでも、前回に同楽団と聴いた演奏よりも全然良かった。

 

 

 

 

休憩をはさんでベートーヴェンの「英雄」

 

実は……、

ベートーヴェンでよく聴くのは4番,8番,7番,5番……

生で聴いたことがあるのも、5番,7番,それに1番。

特に、3番「英雄」と6番「田園」は、CDは持っていても家では全然聴くことがないんです。

 

でも、やっぱり生で聴くとオモシロイですね。

指揮者も、この曲、好きなんでしょうね。

思い入れが詰まってる感じが、強く伝わって来ました。

 

そして、

意外だったのは、札響のサウンドがキラキラしていたこと、

「火の鳥」よりも「英雄」の方がブリリアントな響きになっていたのはナゼなんだろう?

 

アンコールは、

ハイドンの弦楽四重奏曲「冗談」より 第4楽章。

遊び心いっぱいの楽しい演奏でした。

 

 

終演後、楽屋訪問。

 

プロの演奏会で楽屋に行くのは初めてかも。

 

初めてお会いした田中さんは、チャキチャキの元気いっぱいなお姉さん。

「なるほど。あの演奏はこの人の演奏だ。」と変に納得しちゃいました。(失礼!)

 

実は、ボクも言われたことがあるんですけどね……

「乙中の演奏って、ちいさまそのものだよね」って。

 

音楽は、その人の人柄とか性格とかを、見事に表現しちゃうんでしょうね。

 

彼女の指揮する「英雄」だから、オモシロイと感じたんだろうな……

そういえば、前回の7番でも同じようなことを感じたような……

 

 

 

忙しくて、身体がちょっと悲鳴を上げている今日この頃……

とてもステキな音楽で疲れた身体を癒してくれました。

田中さん、ご招待いただいて、ありがとうございました。

 

 

次回の札響との共演はドボ8ですね。

大好きな曲♪

聴きに行けるかなぁ〜。

 

北海道二期会オペラ公演

  • 2016.12.04 Sunday
  • 13:21

6.3℃/-6.2℃

 

昨日の話……

 

kitaraで札幌交響楽団のコンサートを聴いた後、

 

「北海道にも天一があったのか」という嬉しい衝撃に包まれつつラーメンを食べ、

 

 

お腹もいっぱいになったところで、札幌市教育文化会館で初オペラ鑑賞。

 

 

自分でも意外だけど、生オペラって初めてなんだよね。

演奏会形式の「コジ・ファン・トゥッテ」は、高校生の時に見たことがあるけど……

 

演目は、プッチーニの「修道女アンジェリカ」と、マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」の二本立て。

 

 

演奏は北海道室内管弦楽団。

コンマスが札響の大平さんの他、札響メンバーがたくさん入ってる!

「あぁ〜、だから昼間の札響が上手かったんだ」

……などとひねくれたコトを思ったりして。

 

 

さて、2曲ともぜんぜん知らないオペラなので、事前にCDで予習していったのだが、やはり生の迫力たるや素晴らしい。

 

 

まずは「修道女アンジェリカ」

タイトルロールはダブルキャストだったのだが、この日歌ったのは佐々木アンリ

この歌唱・演技が素晴らしかった。

ラストの場面なんて、子役の男の子、よく泣き出さなかったなと思えるほど怖かった。

 

さて、修道院での話ということもあって全編女声のみ。

それが清らかな雰囲気をかもし出し、

ラストのアンジェリカの悲惨な運命(自分で招いたこととはいえ)をよりいっそう際立たせている。

「ラ・ボエーム」や「蝶々夫人」のようなドラマチックな展開も音楽もないのに、

和声と管弦楽法のみでアンジェリカの苦悶と昇天を描いていて……

ほんとに、プッチーニってすごいなぁ〜。

 

iPhoneImage.png
 

休憩をはさんで「カヴァレリア・ルスティカーナ」

こちらは一転して男女4人によるドロドロの不倫愛憎劇。

男声が入るだけでこんなにも迫力が違うんだということにも気付かされたが、

ストーリーがややこしい上に、それぞれのキャストにもとうてい共感できないという困った内容。

この歌劇は間奏曲ばかりが有名になってしまっているけど、それもうなづけるかも。

 

 

 

 

初めてオペラを見たのだから、内容が良いとかどうとか比べるものもなく、感想もうまく書けないのだけれど、

やはり映像で見るのとはぜんぜん迫力も違うし、面白かった。

合唱付きのオーケストラって好きだし、機会があればぜひまた見てみたい。

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