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新型ウィルス、いわゆるコロナウィルスの蔓延している昨今、
昨日はとうとう中富良野町の小学生が罹患したというニュースも聞かれるようになり、
もはや対岸の火事ではなくなっている雰囲気になって来た。
各種イベントも、全国各地で延期や中止が決定される中、
コンサートの開催もかなり危惧されたのだが、今回はなんとか開催されることになってホッと一息。
だって、公共の催し物ならともかく、こういうコンサートは企業活動だもの。
自粛自粛で中止されてしまったら、オーケストラだって劇団だって、負債がかさんで経営自体が危うくなってしまうでしょ。
韓国のように芸術家に対する負債分を融資したり支援したりする制度でもあるならともかく……
さて、会場に着くと、今回のコンサートのポスターの横には、やはり注意喚起が!
その割には、会場内を見渡してもマスクをしている人は少ない。
ボクの後ろの列のおじいさんなんて、演奏中に激しく咳き込んでたけどノーマスク。
時期が時期だけに、ちょっとシャレにならないんだけど……
今回のプログラムはラプソディ(狂詩曲)ばかりを集めた、文字通りの名曲コンサート。
いや、ガーシュインとリスト以外はあまり演奏される機会もないだろうから、隠れた名曲か。
まずはアルヴェーンの「スウェーデン狂詩曲第1番 夏至の徹夜祭」。
のんびりとした中にもにぎやかに夏至を祝うにぎやかな曲。
大好きな曲だし、とても楽しみにしていたんだけど、演奏はイマイチ。
場面転換が小さな変化で描かれているのだが、それが十分に演奏に表れていない。
なんとなく、一本調子な味気ない演奏になってしまっていたのが残念。
続いて、ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」。
ピアノソロは、フランスの若手トーマス・エンコ。
フランス人らしいしなやかでエレガントな演奏。
カデンツァ(?)も独自なアレンジでおしゃれに演奏していた。
一方、札幌交響楽団はノリが今ひとつ。というか、全然ノッテナイ。
ホントにこのオケはこういう曲をやらせるとつまらない。
演奏が真面目すぎるんだよな……
ソリストアンコールは、自作の「Watching You Sleep」。
美しく不思議な響きの佳演でした。
休憩をはさんで、伊福部昭の「日本狂詩曲」。
打楽器が9人もいる!
ハープも2台。
さらにはピアノも。
その割には変化に乏しいこの曲を、よく最後まで飽きずに聞かせたのは広上淳一の指揮の力量だろう。
そして、リストの「ハンガリー狂詩曲第2番」。
一般的には、もっとテンポの緩急をつけて、アッチェランドや急なテンポダウンで引きつけるものなんだろうけど……。
最後はエネスコの「ルーマニア狂詩曲第1番」。
今回一番劇的な曲。
広上は、この曲では指揮というより踊っていたのだが、オケがイマイチ着いて来ない。
かなりモッタイナイ。
なお、アンコールはアンダーソンの「ワルツィング・キャット」。
今日はネコの日ということで、予想通りでした。
ネコの日といえば……
本プログラムの「ハンガリー狂詩曲第2番」は、アニメ「トムとジェリー」でトムが演奏した曲。
ジェリーが邪魔をして演奏をメチャクチャにしちゃうストーリー。
ここまで広上さんは意識してプログラミングしたのかどうか……
追伸……
コンサートを終えてスマホを見ると、
来週に予定されていた「JAF音楽日和」コンサートの中止というニュース。
あぁ〜、やはりそうなったか……