kitaraのニューイヤー

  • 2018.01.14 Sunday
  • 23:59

おてんき -4.6℃/-18.1℃

 

 

今年のコンサート初めは、札幌交響楽団の、ニューイヤー・コンサート。

 

ウィーン・フィルのコンサートマスター、フォルクハルト・シュトイデを招いての演奏会。

 

 

ほぼ205日ぶりに訪れたkitara。

前回は、ぷろこも一緒だったな……

と、どうしても感傷的になってしまう。

 

 

 

さて……

ステージにも、花や幕が飾られて華やかな雰囲気の中、

 

1曲目は、歌劇「オベロン」序曲(C.M.ウェーバー)

今回、指揮者は不在なので、てっきりシュトイデさんが弾き振りをするのかと思いきや、

コンサートマスターの席に座ったまま、時々指示を出すという程度のアプローチ。

それでも、札響のメンバーは必死に合わせようとしていて、大きな乱れはないからさすが!

 

ただ、シュトイデさんの音がすごすぎる。

今回の座席は1階7列目27番でほぼ中央。

コンマスの席は同じ目線でド真ん前。

もう、音がビュンビュン飛んで来て、札響の皆さんには悪いけど、オーケストラのトゥッティを凌駕していました。

まるで、ヴァイオリン・ソロの曲のような……

 

 

2曲目は、Mブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」をシュトイデさんのソロで。

何度も聴いているこの曲、

傾向としては若手のヴァイオリニストが演奏する機会が多いようだが、

今回のように、ベテランのマエストロの実演に触れるのは珍しいかもしれない。

演奏は、ダイナミックかつ余裕をもった表現で、

どんなに細かい音符でもキレイな音色で奏で、しかも音の粒がハッキリしている。

弓の返しも、表現によって全て変えているのが、今回の席からはよく聴くことが出来た。

特に第2楽章の美しさは白眉。

この曲、こんなにも美しいメロディだったんだ……と、改めて心にしみた。

ただ、終楽章の後半から、何かしらガサツな演奏になってしまったのが惜しまれる。

きっかけは、オーケストラのトゥッティの部分でちょっとバラバラになってしまったことか?

それでイラッとした?

シュトイデさんは、弾きながらも時々オケに指示を出していたが、

その多くは、「もっと、もっと」と言っているようなジェスチャーで、

しかも彼が望んでいたテンポも、オケが演奏していたものとはちょっと違ったような振りも見られたりした。

そのあたりに齟齬があったのかもしれないけれど、実に残念。

 

 

 

 

第2部は、新春らしくシュトラウス一家の曲ばかり。

 

喜歌劇「こうもり」序曲(ヨハン・シュトラウス供

ポルカ「テープは切られた」(エドゥアルド・シュトラウス)

「鍛冶屋のポルカ」(ヨーゼフ・シュトラウス)

「トリッチ・トラッチ・ポルカ」(ヨハン・シュトラウス供

「射撃のカドリーユ」(エドゥアルド,ヨーゼフ,ヨハン・シュトラウス狭膾遏

ワルツ「ウィーン気質」(ヨハン・シュトラウス供

「ロシアの行進曲風幻想曲」(ヨハン・シュトラウス供

ワルツ「美しく青きドナウ」(ヨハン・シュトラウス供

 

正月に見たウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートを思い出したりして、

お正月気分がちょっと蘇って来た。

欲を言えば、もう少し演出をしても良かったんじゃないかな。

「鍛冶屋のポルカ」では蹄鉄を打つひとが前に出て来たり……

 

アンコールは、お決まりの「ラデツキー行進曲」

指揮者もいないので、シュトイデさんが目で合図をしただけなのに、今日のお客さんは完璧な手拍子☆彡

すげぇ〜〜。

 

 

いい演奏会だった♪

 

外に出たら、美しい黄昏時。

kitaraのイルミネーションも、いつもよりキレイに見えた。

 

 

 

 

 

まだ時間が早かったので、札幌でお正月ディナー。

というほどの食事でもないけれど、鹿児島黒豚のしゃぶしゃぶ「いちにいさん」でちょっと贅沢。

 

 

ステラプレイスの上階から見た夜景もキレイだった。

 

パリ・オペラ座バレエ「白鳥の湖」(2005年)

  • 2018.01.04 Thursday
  • 18:05

くもり -2.5℃/-6.7℃

 

もうお仕事が始まっている方も多いとは思いますが、

我が家はまだまだお正月気分が抜けず、家の中でゴロゴロしております。

 

そんな今日この頃、1つのブルーレイ・ディスクを手に入れちゃいました。

 

 

パリ・オペラ座(バスチーユ)で2005年に公演されたバレエ「白鳥の湖」

 

実はこの公演、新婚旅行で訪れたパリで観ているんです。

観たのは2006年1月6日

ちょうど結婚式当日の夜でした。

 


夜のバスチーユ・オペラ座。

入る前からワクワクしていました。

 

 

入ってみたら、ミョーに近代的な建物で、ちょっと拍子抜け。

ガルニエ・オペラ座にも行ってみたかった。

 

 

オーケストラもバレエも最高でした。

 

ただ……

当時はかなり無知だったため、主演のアニエス・ルテステュのことなんて全然知らず……

他のキャスティングも、指揮者(ヴェロ・バーン)もバレエ界としてはかなり豪華だったのに……

もったいないことをしちゃいました。

知ってたら、いくらか心構えも違ったろうに……

 

 

ただ、オーケストラ(パリオペラ座管弦楽団)の音にはしびれたのは今でも覚えています。

フランスらしい響きに酔いまくっていました。

 

 

その公演のディスクが発売されているというのを知ったのはつい先日。

「廃盤になる前に買わなくちゃ」と慌てて購入し、今日、鑑賞したわけです。

 

 

当時の感動が蘇って来ました。

こんなステージを生で観たのに……

ホントにモッタイナイ。

 

 

実は、生のバレエを見たのは、これともう1つ(ドン・キホーテ)しかないんです。

せっかく札幌に良い劇場が出来るんだから、オペラだけじゃなくて、バレオの公演もして欲しいなぁ〜。

 

 

 

 

 

 

 

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あいプラン ラブ&サンクス コンサート

  • 2017.12.19 Tuesday
  • 23:59

ゆき -2.6℃/-5.2℃

 

 

今年は、本当にたくさんのコンサートを聴くことが出来た。

その最後を飾るのが、今回のコンサート。

 

あいプランは、やわらぎ斎場などの冠婚葬祭を取り扱う札幌の企業。

代表取締役さんがクラシック好きなのか、開演前に詳しい解説を交えたあいさつをしていた。

社会貢献の一環でこうしたコンサートを企画して下さっているのだろう。

なんと、S席2,000円!

今回、みごと当選したので、札幌まで聴きに行って来たというわけである。

 

 

今回の指揮者は飯森範親さん。

個人的なことだけど……

彼のTwitterをフォローしていて、

彼のiPhoneがフリーズしてしまった時に解除の方法を教えてあげたこともあったりして、

なんとなく、一度聴いてみたい指揮者だったのです。

 

それが今回。思いがけない形で実現して、

しかも大好きなチャイコフスキー三昧。

いやが上にもテンションが上がりました。

 

 

 

オープニングは、序曲「1812年」

有名な割にはあまり実演のない曲だけど、実は聴くのは3回目。

冒頭のチェロ・ビオラのアンサンブルから、仲仕らいつもの札響とは違う響き。

ロシア的なメロディの歌い方も、とても自然で統一感もあり、

さらには勢いのすごいこと!

これならナポレオンも楽々と撃退できるはず?

 

でも……

最後の音のフェルマータが伸びている最中から拍手したヤツが約1名。

演歌のコンサートじゃないんだから、勘弁して欲しい……

 

 

 

続いて、札幌出身のピアニスト鈴木飛鳥さんをソリストに迎えてピアノ協奏曲第1番

このコンサートでは、北海道ゆかりの若い演奏家を育てようという企画もあり、これはその一環。

ちなみに、来年のコンサートのソリストは、先日のオーディションで決まったそうで、

その方も会場に来ていて紹介されていた。

9月にチャイコのヴァイオリン協奏曲を演る予定だそうだ。

ちなみに、再来年は管楽器のソロで協奏曲をという予定だそうだ。

こうした企画は大歓迎である。

ただ……

今回はちょっと残念なことになってしまった。

詳しいことは、またいずれ……

 

 

 

 

 

メインは、交響曲第4番

この演奏が、今まで聴いて来た数多くの札響の演奏の中でも白眉だった。

第1楽章、

何度も何度も繰り返される不安定なリズムとメロディを、

ダイナミックに、見事なアンサンブルでたたみ込む。

第2楽章、

木管を中心としたソロ陣が、メランコリックかつロマンティックな旋律を美しく歌い上げる。

第3楽章のピツィカート、

札響がこんなに迫力のある美しいピツィを打てるなんて!

そして終楽章。

どんなにエネルギッシュになっても、アンサンブルも、ハーモニーのバランスも崩れない。

今まで聴いた4番の中でも文句なしにベスト☆彡

素晴らしい!

この演奏が今年のラストで本当に良かった。

 

なお、アンコールは「くるみ割り人形」からトレパークだった。

 

 

 

飯森さん、毎年札響には客演で来ているそうだが、

ぜひ、次回は定期で聴かせて欲しい。

今回のコンサートは、リハも昨日1日だったはず。

それでいてこれだけの演奏を作り上げるのだから……

いやが上にも期待は高まる。

 

 

 

 

 

 

さて……

 

今回はこのままお泊まり。

明日、ぷろこを江別の大学病院に連れて行かなくちゃならないので、

ぷろこも同伴で札幌パークホテルに泊まりました。

あ、ぷろこは車中泊だけど……

 

駐車場でご飯を食べるぷろこさん。

本当に君は病気なのかい?

 

ホテルはコンサート会場であるkitaraの目の前。

窓からはkitaraが見えました。

これで一泊5,000円しないなんて……

 

明るいうちに着いたので、中島公園をお散歩。

kitaraの前でぷろこと記念撮影。

音楽日和 〜JAF会員のための音楽会〜

  • 2017.11.25 Saturday
  • 23:19

ゆき -0.8℃/-6.9℃

 

 

昨年に続いて、今年もJAFの音楽日和というコンサートに来ました。

 

 

開場前のロビーはいつになくチョー満員。

しかも、いつもの定演とかに比べて男性の割合が高い!

しかも、上下ジャージ姿の人もいる!!

いくらドレスコードがないといっても、ちょっと場違いな感じは否めません。(誰か教えてあげようよ)

 


 

さて、今年の音楽日和は……

 

指揮に、札幌交響楽団指揮者のポストにある佐藤俊太郎

ヴァイオリン・ソロに正戸里佳

 

札幌交響楽団の演奏は、数年前に比べると見違えるくらいに上手くなった。

とりあえず、事故はほとんどないし、アンサンブルもキレイになったと思う。

 

今日の演奏は、弦が12型の小さめの編成。

 

冒頭の「フィガロの結婚」や、サン=サーンスの協奏曲では小気味良いまとまりをみせていたが、

チャイコフスキーの「悲愴」交響曲になると、

メゾフォルテの時などはむしろ美しいアンサンブルになっていたが、

強奏の時になると、管の圧力に弦が完全に負けてしまって、バランスを欠いた演奏になってしまっていた。

 

佐藤の指揮は、プレトークの時のお話同様に、まじめな、ちょっとお堅い感じの演奏。

「模範的な」とまでは言わないが、もう少しオモシロミがあっても良いのではないかと思う。

 

正戸のヴァイオリンも、きれいな音や正確な技術は安心して聴けるのだが、

こちらも正面からストレートにぶつかり過ぎていて、「あとひとつ」の何かが欲しい。

でも、こちらは曲がサン=サーンスの3番だし……

この曲って、いい曲かもしれないけれど、ちゃんと聴かせようとすると難しいよね。

 

ソリスト・アンコールはイザイの「サラバンド」。

こちらの方が、ちょっと個性を垣間みられたかもしれない。

 

 

オーケストラのアンコールは、JAF音楽日和では定番の「威風堂々第1番」。

こんな明るく壮大な曲を、「悲愴」の直後に演奏するのってどうなんだろう?

決まりモノなのかもしれないけれど、ちょっと違和感がありありだった。

 

 

ここ数ヶ月、何度も足を運んだkitaraも、すっかり冬景色になってしまった。

 

そして、マチネの後のお楽しみは札幌ディナー。

美味しいお肉をいただいて、今年の農作業のプレ打ち上げをしてきました。

 

ロシア国立交響楽団 シンフォニック・カペレ

  • 2017.11.10 Friday
  • 23:59

くもり 7.7℃/-0.5℃

 

 

チャイコフスキーの後期3交響曲を一度に演奏するコンサートと聞けば、そりゃ誰でもイロモノたど思うよね。

 

しかも、ウワサでは瀑演系のオーケストラだという。

 

もうぼちぼち仕事も終わっているだろう。

ネタがてらオモシロ半分に買ったチケットは、意外に掘り出し物だった。

 

 

ロシア国立交響楽団と紹介された今回のオーケストラは、

モスクワを拠点とするオーケストラで、

State Symphony Capella of Russia、つまりロシア国立シンフォニー・カペラと訳した方が正しいらしい。

 

指揮はヴァレリー・ポリャンスキー

 

ステージはひな壇を全く使わず、木管・金管・打楽器も全て同じ高さのステージにセッティングしていた。

 

こんなオーケストラは初めてで、どんな音が出て来るのか、開演前から興味津々。

 

 

第1部は、交響曲第4番 ヘ短調 作品36

 

いきなりホルンのファンファーレで始まったことに、分かってはいてもものすごい違和感。

この曲を、何の前触れもなしにコンサートで聴くことなんてまずありはしない。

何か、見てはいけないものを見てしまったような衝撃から抜け出すのに少々時間がかかったが、

いざ落ち着いて聴いてみれば、なんと繊細な演奏をするオケなんだろう!

「誰だ? 瀑演だとか言ったのは!」

むしろ人数の多い室内管弦楽団のような演奏。

 

比較的ゆっくりとしたテンポで、フレーズを長くとって、たっぷりと歌い込んでいる。

2楽章は見事にカンツォーナ。テンポを揺らして叙情的な歌を聴かせてくれた。

3楽章のピツィカートの響きの艶やかなこと!

ロシア的な素朴な響きが、チャイコフスキーの音楽と見事にマッチしている。

終楽章はやや盛り上がりに欠け、こんなに興奮しないチャイ4も珍しいけど、

それはコンサートの始まりだからなのかもしれない。

 

この4番は、いわば序曲のようなものなのだ。

 

 

 

第2部は、交響曲第5番 ホ短調 作品64

 

いきなり音が変わった。

堂々として豪快な演奏。

それにしてもアゴーギグが実に自由すぎる。

テンポを揺らしまくってロシア節炸裂!

しかしそれがけして押し付けがましくなく、むしろ引き込まれていく。

 

ここまで聴いて少し疲れた。

この曲のラストは、作曲者自身が「嫌い」と明言するほど作られた終わり方。

これほど堂々とした演奏をされれば、もうコンサートは終わったようなものなのだが……

 

 

 

第3部は、交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」

 

テンポをかなり遅めにとって、じっくりと聴かせてくれた。

冒頭のバスーンのソロが鳥肌ものの素晴らしさ。一気にこの曲の中へ誘ってくれる。

1楽章は劇的なまでの激しさ、もの憂さ、そして安らぎ。

2楽章のワルツは、ゆっくりとしたテンポで憂鬱さを前面に出していた。

3楽章の行進曲もテンポは遅くとり、ドッシリ堂々とした構成。

そして4楽章。

こんなにもネットリとした演奏は、話には聞いていても実演に接することはまずないんじゃないだろうか。

 

 

全体を通して……

ファゴット、ピッコロ、フルート、クラリネット、オーボエ、ホルン……、特に木管のソロが秀逸。

あまりいい楽器を使っているという感じはしなかったが、

それを一生懸命鳴らしているという雰囲気が微笑ましく、

オーケストラの奏者も、手を抜くことなく必死で演奏している姿が好印象。

 

良い意味で、期待を裏切られたコンサートだった。

 

 

 

 

 

さて、

これで秋のコンサート鑑賞ラッシュも一段落。

あとは、JAFやあいぷらんの企画コンサートが2つ。

どちらも札幌交響楽団で、

どちらもチャイコフスキー(悲愴と1812年,ピアノ協奏曲,4番)。

今年はチャイコとともに暮れを迎えることになるわけで……

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

  • 2017.11.07 Tuesday
  • 23:59

おてんき 15.5℃/1.1℃

 

 

 

ブルックナーはニガテだ。

いや、ニガテと言うよりキライかも。

ハッキリ言ってよく分からない。

内容も、良さも……

 

だから、ずっと敬遠して来た。

 

でも、今回ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が来道すると聞き、

しかも指揮者がヘルベルト・ブロムシュテットと聞けば、

たとえアンチ・ブルックナーといえども、聴きに行かなきゃ後悔するだろうと思い、

49歳にしてブルックナー・デビューとなってしまいました。

 

 

第1部は、ギリシャ出身のレオニダス・カヴァコスをソリストに迎えて、

メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」

 

カヴァコスのヴァイオリンは、

冒頭こそ、ちょっと変わった節回しで、ネチッこく歌っていたのだが、

2楽章、3楽章と進むにつれ、その服装と同じようなカジュアルな演奏になっていった。

総じて、ソロよりも伴奏のオーケストラの方が熱く歌い回していたのはどういうことだろう。

まだ来日して最初のコンサートだけに探り合ってるのか?

 

一方、12型の小編成のオケは、ビックリするくらいピュアな美しいサウンド。

特に木管、それもフルートとオーボエの首席の素晴らしいこと!

 

ドイツのオーケストラというと、

スドーーン、ドデーーン、といった重い響きをイメージしていたのだが、

むしろ軽い、きらびやかな、澄んだ響きで、軽やかに演奏していたのが意外だった。

 

 

さて、メインのブルックナー、「交響曲第7番」

オーケストラは16型の大編成。

木管は二管編成だが、ホルン4本にワグナー・チューバも4本。

この中音域のホルン群の響きが、ブルックナーのサウンドを作っているんだな……

なんとなく、モコッとした田舎臭い(失礼!)、洗練されていない(またまた失礼!)音になるのは、この編成のせいなんだ……。

 

ブロムシュテットは、あるインタビューで、

「ボクはマーラーを振りたいのに、なぜか日本人はブルックナーを振らせたがる」

と言っていたのを思い出した。

それでも、スコアこそ譜面台に置いていたが、結局開くことはなく、暗譜で手振りをしていた。

とても90歳とは思えない!

 

協奏曲の時の、ピュアで軽やかなサウンドは、なぜかここでは一変し、

湿り気のある、艶やかなサウンドに変わっていた。

曲のせいなのか、あるいは会場のせいなのか……。

そういえば、ティンパニも何か叩きにくそうにしていたし、

チューバなんて何度もツバ抜きをしていたので、

ひょっとしたら、湿度が高くて音に影響を与えたのかもしれない。

 

演奏は……

もう、「素晴らしい」の一言に尽きる。

ブルックナーが苦手なボクでも、最後まで集中して聴き入り、その世界観にどっぷりと浸かってしまった。

 

オーケストラの姿勢も素晴らしい。

ステージに上がる時も、全員が席に着くまで客席を向いて起立していたりする姿勢は、日本のオケも見習うべきだろう。

 

 

一方、観客の態度は相変わらずイマイチ。

ブルックナーの曲は、ラスト、曲が終わっても、会場の残響が消えるまで拍手はしないというのが暗黙のルールだと聞いたが、

まだ指揮者が手を挙げているにもかかわらずパチパチ・ブラボー!

札幌は、やはり音楽的にはまだまだ二流か?

その上、係員が制止するのも振り切って座席からステージ前まで歩いていって拍手をする男性もいたのには、本当に呆れた。

こういうマナー違反、日本人として恥ずかしいよ……

 

 

つい先日に来た時には紅葉していたkitara周辺も、

イルミネーションが点灯して、すっかりクリスマス・モード。

 

帰路、頭の中にはブル7が何度もリフレインしていた。

 

でも、

やっぱり、

ブルックナーはニガテかも。

札幌交響楽団 第604回定期演奏会 〜エリシュカ最終公演〜

  • 2017.10.28 Saturday
  • 23:59

おてんき 16.2℃/-4.4℃

 

 

当初、このプログラムはベートーヴェンの3番「英雄」がメインだった。

だから、行くつもりもなかったのだが……

 

ラドミル・エリシュカが、高齢と健康上の理由から日本へのフライトにドクターストップを受けてしまい、

このコンサートが日本での最終公演ということになってしまった。

プログラムも、エリシュカのたっての希望で、

札響に初めて客演した時の「シェエラザード」に変更されたわけだ。

 

大好きな「シェエラザード」。

そしてエリシュカの日本最終公演。

これは聴き逃したら一生後悔するだろうと思って慌ててチケットを購入。

席は、1階の6列目の5,6番。

ちょっと前過ぎるし隅っこ過ぎるけど、むしろ指揮台のエリシュカを間近に見ることが出来た。

むしろラッキー☆彡

 

 

これまで、エリシュカの指揮したコンサートは2度聴いている

「スペイン奇想曲」や「ダッタン人の踊り」、チャイコの「悲愴」……

どの曲も、落ち着いたテンポで、しかもスラヴォニックなサウンドを聴かせる演奏だった。

 

今回も、基本的にはそうなのだけれど、やはり何かが違った!

 

1曲目の歌劇「売られた花嫁」序曲(スメタナ作曲)

冒頭の弦の細かい音符の1つ1つから今まで聴いたことのないような緊張感が漂う。

リズム感も生き生きとして躍動感に満ちている。

今までのエリシュカとは、やはり何かが違う。

 

続くドボルザークの「チェコ組曲」では弦の艶やかな音色が印象的。

ゆったりとしたテンポでたっぷりと歌い、東欧の田舎の田園風景の中に誘われた。

「のだめカンタービレ」で一般に知られるようになったこの曲。

それでも、実演に接する機会は稀で、ボクも今回が初めての体験。

こんなにも鄙びた美しい曲だったのかと、改めて気付かされた。

 

 

休憩をはさんで、メインの交響組曲「シェエラザード」(リムスキー=コルサコフ作曲)

ゆったりとしたテンポでたっぷりと歌い込んでいるのはエリシュカさんの持ち味そのまま。

そして、細部までとても密度の濃い表情豊かな演奏。

管がメロディを歌っている裏で弦が波や風を表現するというコルサコフ特有のオーケストレーション。

バイオリンはもちろん、ビオラもグイグイと波を表現して、嵐の大きさは想像以上。

 

そして、秀逸だったのは3楽章でのピツィカート!

クラリネットやファゴットがソロを吹く裏で、弦がピツィカートを打つ場面、

こんなにも熱く豊かなピツィカートを札響が出せるなんて!

 

コンサートマスター田島高宏のバイオリンのソロも素晴らしかった。

うら若き乙女シェラザードの語りを、時に可憐に、時に妖しく、実に表情豊かに歌っていた。

そして、それを飾るハープのアルペジオも良かった。

このソロが今回の演奏に果たした意味はとても大きかっただろう。

 

もちろん、フルートやオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンなどのソロも素晴らしかった。

何をどう取り出しても、今回の演奏はケチを付ける所がないと言って良いという、極めて稀な演奏だったと言える。

それは、エリシュカとの最後の共演という、緊張感やそれ以上の「想い」が詰まっていたからだろうし、

聴いている我々も、同じような「想い」をもって客席に座っていたからだろう。

 

 

終演とともに、拍手は鳴り止まず、多くの人がスタンディングオベーション。

数えきれないほど、何度も何度もカーテンコールを繰り返し、

その度に「ブラボー!」「ありがとう」という声が飛ぶ。

オケのメンバーがステージをはけてからも、札幌では珍しい一般参賀に出て来てくれたマエストロ。

目に涙を溜め、笑顔で両手を大きく振る姿は、きっとずっと忘れられないと思う。

 

 

 

演奏ももちろん素晴らしかったが、

こうした場にいられたことが、とても幸せだったと感じる。

 

紅葉に彩られた中島公園を地下鉄の駅に向かいながら、

いつまでも、何度も何度も「シェエラザード」のメロディが頭の中で奏でられていた。

 


東京都交響楽団 札幌特別公演

  • 2017.09.18 Monday
  • 23:59

あめ 22.0℃/10.3℃

 

 

日本で一番上手いオーケストラはどこだ?

 

そういう話題になった時、サイトウキネンのような非常設のオケは別として、

名前が挙がるのはN響か、読売日響か、あるいは東京都響といったところだろう。

 

その東京都交響楽団が、音楽監督の大野和士に率いられて札幌でコンサートを開いてくれる!

と聞けば、これは行かずばなるまい。

 

 

 

ところが、台風の日本上陸とドンピシャに重なり、しかも北海道直撃。

ちょうど演奏時間の札幌の予報は、降水量17mmに14mの暴風。

帰路の道央道も、雨こそ3m程度だが、風速は15mの予想。

 

どうする……

 

これが札響のコンサートなら、またの機会もあるさとあきらめただろうけど……

 

やっぱ、行くっきゃないよね。

 

 

予約していたJRは、止まる確立が高いのでキャンセル。

デリカを走らせて道央道を暴走。(ウソ。風も強いのでかなり安全運転)

 

 

 

で……

 

着きました、kitaraに。

 

着いた時には、意外と雨も風も穏やかでした。

念には念を入れて、長靴や着替えの服も持って来たけど、全部用ナシ。

 

でも、到着前まではけっこうな暴風雨だったようで、長靴にレインコートという方も多かったです。

 


 

コンサートは、ワーグナーの歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲でスタート。

 

初めて聴く都響の音は、

艶やかな弦、

きらびやかな管、

迫力のある打、

それらが見事に調和されて、素晴らしい音楽を奏でていました。

 

「地方のどさ回りの演奏会にそんな期待しても…」

という某サイトでの発言も散見されたけど、

これがそんな手抜きで旅行気分な演奏だとは思えない。

 

 

 

シベリウスの「ヴァイオリン協奏曲」のソリストは、韓国の若手、パク・ヘユン

 

今回座った席が1階8列目の23番。

1階中央通路のすぐ前で、ちょうどソリストが立つヴァイオリンと同じ高さの同じ位置。

ホントに特等席。

パクのヴァイオリンは、とても清らかな音色で、繊細な表情を見せてくれたけど、

イマイチ足りないと感じたのは熱っぽさ。

韓国人とは思えない淡白な演奏で、サラッとさりげない演奏に終始した感じがした。

第2楽章なんてもって切なく歌ってもいいだろうし、第3楽章ではもっと暴れてもいいだろうに……。

むしろ、第2楽章等での木管のソロの方が際立って印象に残ってしまった。

 

ソリストアンコールは、エルガーの「性格的練習曲集」op24よりNo5ホ長調だった。

 

 

後半は、サンサーンスの「交響曲第3番 オルガン付」

 

kitaraはとても良いオルガンを持っているのに、

なかなかちゃんと聴く機会がなくて残念に思っていたのだが、

これは絶好のチャンス。

オルガンソロは室住素子

 

前半の演奏とは違うオケなのかと思うほど出て来る音が違う。

ドイツ、フィンランド、フランスという異なった国の曲を、

それぞれの曲に合ったサウンドで聴かせる力を持っているということなのだろう。

指揮者の大野和士は、つい先頃までフランスのリヨン歌劇場にいたということもあるのかどうか、

フランス色の濃いエレガントなサウンドで、

ただでさえ色彩感豊かなこの曲が、いっそう華やかな衣装をまとって見えた。

 

第1楽章の後半(第2部)での切ない歌にも引き込まれたが、

終楽章(第2楽章 第4部)の盛り上がりには何度も鳥肌が立ち、

夏以降たまった身体の疲れがすぅ〜ってと抜けて行くような感じさえした。

オルガンの演奏も素晴らしく、オーケストラに寄り添い、また時にはオケを圧倒する迫力で力強く響かせていた。

こんな名演、そう何度も触れることが出来るものではないと思う。

 

 

 

 

アンコールはドボルザークの「スラブ舞曲第1番」。

うるさくなりがちなこの曲が、土臭さをほどよく抜いた楽しげな村の若者たちの踊りといった、さわやかな風景に感じられる好演だった。

 

 

荒天を侵して札幌までの強行ドライブ。

かなり迷ったけど、行って良かった。

 

ただ……

「オルガン付」で抜けた身体の疲れは、帰りの運転で元に戻ってしまったが……

バッティストーニ&札幌交響楽団

  • 2017.09.15 Friday
  • 23:59

くもり 19.1℃/11.8℃

 

 

今、ノリに乗っているバッティストーニが初めて北海道に上陸!

 

来年の、札幌文化芸術劇場のこけら落とし公演で、歌劇「アイーダ」を振ることが決まって、今回はそのプレ公演。

 

札幌交響楽団とオール・イタリア・プログラム♪

 

 

 

第1部はイタリアオペラの序曲と歌曲を中心としたプログラム。

 

ヴェルディ作曲、歌劇「ナブッコ」序曲

 

プッチーニ作曲

歌劇「ジャンニ・スキッキ」より わたしのお父さん

歌劇「修道女アンジェリカ」より 母もなしに

「交響的前奏曲」

歌劇「トスカ」より 歌に生き、恋に生き

歌劇「蝶々夫人」より ある晴れた日に

 

ヴェルディ作曲、歌劇「運命の力」序曲

 

ソプラノは、「アイーダ」でタイトルロールを歌うことが決まっている木下美穂子

感情豊か、かつ実に伸びやかな歌声で、来秋の「アイーダ」が楽しみになって来た。

また、序曲もイタリア人らしい歌心と、若々しいラテンのノリで活気あふれる演奏。

 

札響は、これまでも若い指揮者の時に、手を抜いた演奏がしばしば見られたが、今回はそんなこともなく、

またソロ陣も個々の見せ場で美しく歌っていた。

気になったのは「ナブッコ」のトランペット・ソロを吹いた若い女の子。

新しい副首席さんだそうだが、音色はキレイなのだか、

なんとなく上手い高校の吹奏楽部のようなソロで、プロらしい堂々とした感じはまだまだ?

期待を込めて(!)もっと自分を前に出した演奏が聴きたいです。

 

 

 

第2部はレスピーギの交響詩「ローマの松」

札響のサウンドは、北欧風な澄んだ音色が特徴だと思うのだが、

そこへイタリアのラテン風な指揮者と曲。

なんかミスマッチな、微妙な温度差を感じつつ、ちょっと遠い所からながめた松の風景。

これはこれで、なかなか新しい雰囲気。

ボルゲーゼ荘、カタコンベ、ジャニコロ……、といい感じで浸っていたのだが、

アッピア街道で吹っ飛んだ!

 

バンダのブッキーナ(今回はトランペットとトロンボーンを使用)が席の真後ろにいる!!

 

この曲でバンダを客席に持ってくる演出はちょくちょく見られるようだが、

これは座った席(今回は2階最前列)によってはかなりヤバイ。

今回はその最悪なケースで、すぐ後ろにトロンボーンがいて、

これがフォルテシモで吹いた暁には、ステージ上の音なんてまったく聞こえない。

もう台無し……

 

この演出、某評論家も言っていたけど、満足しているのは指揮者だけじゃないだろうか。

1階席に座っていればともかく、他の席は客席のことももう少し考えて欲しい。

 

 

 

アンコールは「カバレリア・ルスティカーナ」かな、と勝手に予想していたのだが、

大ハズレの「ウィリアム・テル」序曲からスイス軍の行進。

最後まで派手派手な演奏会でした。

 

 

 

 

さて、3日後にはまたkitaraで東京都交響楽団のコンサートがあるのだが……

台風ヤバイ。

行けるんだろうか……

札幌交響楽団 深川公演

  • 2017.07.18 Tuesday
  • 23:59

あめ 28.8℃/14.0℃

 

 

吹奏楽どっぷりだった中学生の頃……

一番初めに好きになったオーケストラの曲が、ドボルザーク交響曲第8番でした。

 

恥ずかしながら、きっかけは吹奏楽コンクールでの石田中学校の演奏だったんだけど、

ちょうど同じ頃、東京フィル(指揮は尾高忠明)の演奏をFMで聴いて、

すぐにオーケストラのLP(ノイマン指揮・チェコフィル)を買ったりして……

 

その後、いろんな曲を聴くようになったので、

必ずしも一番好きな曲とまでは言わないけれど、

とても思い入れのある曲の一つであることには変わりないのです。

 

 

 

さて、

今回は札幌交響楽団の演奏でそのドボ8を聴く機会を得たわけですが……

 

指揮は、今ノリに乗っての田中裕子さん。

今年2度目の札響への登場です。

 

会場の「深川市文化交流ホール み・らい」はキャパ700名弱の小さなホール。

オケも12型の小さめの編成だったけど、会場は満員だし、かなりドライなホールのようで、残響が短い短い。

各音がハッキリと聴き取れて、聴きやすかったです。

 

 

プログラムは、

ドボルザークの「スラブ舞曲第1番」

ビゼーの組曲「カルメン」(抜粋)

そしてドボルザークの「交響曲第8番」

 

 

 

「カルメン」では、フルートやオーボエ、クラリネット、トランペット等のソロ陣がいい演奏を聴かせてくれました。

演奏は、それらのソロを前面に出していたような、控えめな印象でしたが、

「闘牛士の歌」や「ジプシーの踊り」になると、それまで抑えていた(?)指揮者の主張が爆発して、

揺らす・ためる・飛ぶ・跳ねる!

 

あるいは、

前日と当日の2日間しかリハーサルの時間がなかったので、ポイントを絞ったのかもしれないなねと妙に勘ぐったり……

 

でも、短いリハの時間の中で、あれだけアゴーギグやイントネーションに変化を付けてまとめられるというのはすごいことだなと思ったり……

 

 

 

そしてドボ8。

あんなにエルギッシュな演奏は初めて聴いた。

熱い!

いや、会場もちょっと暑かったけど、演奏も熱い。

 

 

特に終楽章。ファンファーレの後のテーマ、ここまでテンポを落として演奏するのは珍しいかもしれない。

いや、自分が演奏するのならこのくらい落としたいけれど、

終楽章の頭だし、やりすぎると冗長な感じになってしまいはしないかと、やはりちょっと躊躇しそう。

でも、今回の演奏ではその後のアレグロとの対比が良いコントラストを描いていた。

ただゆっくりなだけではなく、弓をいっぱいに使ってたっぷりと歌っていたせいか、ちょっとブラームスの1番を連想してしまったり……

 

その後のアレグロが熱い。

まるで嵐のような!

とにかく良く鳴らしてガンガン攻めてくる。

 

ぼくのこの曲のイメージは、東欧ののどかな田園風景、村人たちの祭り……

でも、今回の演奏は、むしろロック!

 

いやぁ〜〜、ライブだからこそのノリ。

いやぁ〜、楽しかった、

ちょっと疲れた……

オモシロカッタ♪

 

 

 

おもしろかったといえば……

 

会場近くにこんな立て看板が……

 

 

町を上げてオーケストラを歓迎している雰囲気が伝わって来ました。

 

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